
子どもの「お口ぽかん」は要注意?口呼吸との関係と家庭でできる対策を小児歯科医が解説
こんにちは!さいたま市緑区の小児歯科・矯正歯科「こばとこどものはいしゃさん」、院長の長嶺真理絵です。
今回は「子どものお口ぽかんと口呼吸との関係、家庭でできる対策」について書いていきます。
この記事で分かること
- 「お口ぽかん」とはどのような状態なのか
- 子どもがお口を開けたままになる原因
- 口呼吸と歯並び・舌の位置との関係
- ご家庭でチェックしておきたいポイント
- お口ぽかんに対して家庭でできること
- こばとこどものはいしゃさんが行う口腔育成・MFTについて
- 1. 子どもの「お口ぽかん」とは?
- 2. なぜ子どもはお口を開けたままになるの?
- 3. お口ぽかんと口呼吸・歯並びの関係
- 4. お子さんのお口ぽかんチェックリスト
- 5. 家庭でできる「お口ぽかん」対策
- 6. 歯並びだけでなく「お口の機能」を見ることが大切
- 7. こばとこどものはいしゃさんの口腔育成・MFT
- 8. まとめ
1. 子どもの「お口ぽかん」とは?
お子さんがテレビを見ているときや遊んでいるとき、ふと見ると「いつもお口が開いている」ということはありませんか?
このように、リラックスしているときにも唇が閉じず、口がぽかんと開いている状態を、一般的に「お口ぽかん」と呼ぶことがあります。
小さなお子さんの場合、一時的に口が開いていることもあります。しかし、普段からお口が開いていることが多い場合には、単なる癖として片付けず、「なぜお口が閉じにくいのかな?」と考えてあげることが大切です。
お口は「食べる」「話す」だけではなく、「呼吸する」という大切な役割も担っています。
本来、呼吸は鼻を使うことが基本です。ところが、お口が開いている状態が続くと、口呼吸が習慣になっている可能性があります。
お口ぽかんには、鼻の通り、舌の位置、お口周りの筋肉、姿勢など、さまざまな要因が関係している場合があります。まずは原因を考えることが大切です。
2. なぜ子どもはお口を開けたままになるの?
「お口を閉じてね」と声をかけても、しばらくするとまた開いている。
そんな場合、お子さんがわざと口を開けているとは限りません。
お口ぽかんには、いくつかの原因が考えられます。
① 鼻で呼吸しにくい
鼻炎やアレルギーなどによって鼻が通りにくいと、鼻呼吸がしづらくなり、口で呼吸することがあります。
口呼吸が続くと、お口を閉じることそのものが習慣になりにくくなる場合があります。
「いつも鼻が詰まっている」「寝ているときも口が開いている」などの様子がある場合には、まず鼻呼吸ができる環境かどうかを確認することも大切です。
② 舌の位置が低くなっている
舌は、普段どこにあると思いますか?
リラックスしているとき、舌は上あごに自然に収まっていることが理想的です。
ところが、口呼吸が習慣になっているお子さんでは、舌が下のほうに位置していることがあります。
舌が下がっていると、唇を閉じることが難しくなり、さらに口呼吸が続くという状態につながることがあります。
③ お口周りの筋肉がうまく使えていない
唇や舌、頬などのお口周りには、食べたり話したりするためのたくさんの筋肉があります。
これらの筋肉を適切に使う力が十分に育っていない場合、お口を閉じることが負担になることがあります。
④ 姿勢が関係している
実は、お口の状態は姿勢とも関係しています。
猫背になって頭が前に出ていると、呼吸や顎、舌の位置にも影響する場合があります。
そのため当院では、歯だけを見るのではなく、「姿勢・呼吸・舌・唇」などを含めてお子さんのお口を考えることを大切にしています。
3. お口ぽかんと口呼吸・歯並びの関係
お口ぽかんが気になる保護者の方から、よく「口呼吸をしていると歯並びが悪くなりますか?」という質問をいただきます。
歯並びは、遺伝や顎の大きさ、歯の大きさなど、さまざまな要素によって決まります。そのため、口呼吸だけが歯並びの原因になるわけではありません。
ただし、長期間にわたって口呼吸が続くと、舌や唇の位置、口周りの筋肉の使い方などに影響することがあります。
例えば、舌が低い位置にある状態が続くと、歯列の成長や噛み合わせを考えるうえで気になる要素になる場合があります。
また、舌を前に出して飲み込む癖などがある場合には、前歯の噛み合わせや歯並びに影響することがあります。
歯並びが気になる場合でも、歯だけを動かすことだけを考えるのではなく、舌・唇・頬・呼吸・姿勢など、お口がどのように使われているかを確認することが大切です。
さいたま市で小児矯正を検討されている場合も、まずはお子さんのお口の成長や機能を確認したうえで、必要な治療について考えていくことをおすすめします。
詳しくは小児矯正についてをご覧ください。
4. お子さんのお口ぽかんチェックリスト
まずは、ご家庭でお子さんの普段の様子をチェックしてみましょう。
お口ぽかんチェック
- □ 普段から口が開いていることが多い
- □ テレビを見ているときに口が開いている
- □ 遊んでいるときに口が開いている
- □ 集中しているときに口が開いている
- □ 寝ているときに口が開いている
- □ 口呼吸をしていることが多い
- □ 鼻が詰まりやすい
- □ 舌が下がっているように見える
- □ 舌を前に出す癖がある
- □ 食事中にくちゃくちゃ音を立てることがある
- □ 食べ物を丸飲みすることが多い
- □ 猫背など姿勢が気になる
- □ 歯並びや噛み合わせも気になる
いくつか当てはまったからといって、必ず問題があるというわけではありません。
ただ、複数の項目が当てはまる場合や、「以前より口が開いていることが増えた」「歯並びも気になってきた」という場合には、一度小児歯科で相談してみると安心です。
5. 家庭でできる「お口ぽかん」対策
「お口ぽかんが気になるから、家で何かできることはありますか?」というご質問もよくいただきます。
まず大切なのは、「口を閉じなさい」と繰り返し注意するだけにしないことです。
お口が開いてしまう原因によって、必要な対応が異なるからです。
① 鼻呼吸ができているか確認する
鼻が詰まっている場合、本人の努力だけで口を閉じ続けることは難しいものです。
鼻づまりが続いている場合には、必要に応じて耳鼻咽喉科などで相談しましょう。
② 食事中の姿勢を見直す
食事中は、足が床や足台についているか確認してみましょう。
身体が安定すると、噛むことや飲み込むことにも集中しやすくなります。
③ 食事に集中できる環境をつくる
テレビやスマートフォンを見ながら食事をしていると、食べることに意識を向けにくくなる場合があります。
できる範囲で、家族で食事を楽しむ時間を作ってみましょう。
④ お口の状態を観察する
「いつ口が開いているのか」を観察してみるのもおすすめです。
- 起きているときだけ?
- 寝ているときも?
- テレビを見ているとき?
- 食事中も?
- 運動中も?
このような情報は、歯科医院で相談するときにも役立ちます。
インターネットにはさまざまなお口のトレーニング方法がありますが、すべてのお子さんに同じ方法が合うとは限りません。まずはお口の状態を確認して、その子に合った方法を選ぶことが大切です。
6. 歯並びだけでなく「お口の機能」を見ることが大切
「お口ぽかん」が気になると、どうしても「歯並びが悪くなるのでは?」という点に目が向きます。
もちろん歯並びを確認することは大切です。
でも、私が小児歯科医として大切にしているのは、「その歯並びになった背景には何があるのか?」という視点です。
お口は、歯だけでできているわけではありません。
舌、唇、頬、顎などが協力して、呼吸・食べる・飲み込む・話すといった機能を行っています。
そのため、歯並びだけを見ていても分からないことがあります。
例えば、
- 舌がいつも下がっている
- 唇を閉じる力が弱い
- 口呼吸が習慣になっている
- 飲み込むときに舌が前に出る
- 姿勢が崩れている
- 食べ物をあまり噛まずに飲み込む
といったことが一緒に見られる場合があります。
こうした「お口の使い方」を整えていくことも、子どもの健やかな成長を考えるうえで大切です。
7. こばとこどものはいしゃさんの口腔育成・MFT
こばとこどものはいしゃさんでは、歯並びだけを見るのではなく、「お口が本来の機能をしっかり使えているか」という視点を大切にしています。
そのため、お口ぽかんや口呼吸が気になるお子さんについても、歯だけでなく、
- 舌の位置
- 舌の動かし方
- 唇の使い方
- 飲み込み方
- 噛み方
- 呼吸
- 姿勢
- 歯並び・噛み合わせ
などを総合的に確認します。
当院にはMFT(口腔筋機能療法)専用トレーニングルームがあり、口育士資格を持つ管理栄養士・保育士が、お子さん一人ひとりに合わせてお口の機能を育てるサポートを行っています。
MFTとは、舌・唇・頬などのお口周りの筋肉を正しく使えるようにトレーニングする方法です。
ただし、すべてのお子さんに同じトレーニングを行うわけではありません。
お子さんのお口の状態や発達段階を確認したうえで、無理なく取り組める方法を一緒に考えていきます。
詳しくは口腔育成についてをご覧ください。
また、当院では管理栄養士による食育指導も行っています。
「お口ぽかん」が気になったことをきっかけに、呼吸だけでなく、食べる・噛む・飲み込むといったお口の機能について一緒に考えてみませんか?
こばとこどものはいしゃさんが大切にしていること
- 歯だけではなく、お口全体を見る
- 舌・唇・頬の動きを確認する
- 呼吸や姿勢にも目を向ける
- MFTでお口周りの筋肉の使い方をサポートする
- 管理栄養士による食育指導を行う
- 必要に応じて小児矯正につなげる
8. まとめ
この記事のポイント
- 子どもの「お口ぽかん」は、口呼吸と関係している場合があります
- 鼻づまり、舌の位置、お口周りの筋肉、姿勢などが関係することがあります
- 口呼吸が続く場合は、歯並びや噛み合わせだけでなく、お口の機能全体を見ることが大切です
- 「口を閉じて」と注意するだけでは改善しにくいケースもあります
- 鼻呼吸がしづらい場合には、耳鼻咽喉科などへの相談も大切です
- 気になる場合は、小児歯科で舌・唇・呼吸・歯並びなどを確認しましょう
- こばとこどものはいしゃさんでは、口腔育成やMFTを通じてお子さんのお口の機能をサポートしています
「うちの子、いつもお口がぽかんと開いているけど大丈夫かな?」
保護者の方からすると、最初はちょっとした癖に見えるかもしれません。
でも、お口ぽかんの背景には、鼻呼吸のしづらさや舌の位置、お口周りの筋肉、姿勢など、さまざまな要素が関係していることがあります。
だからこそ、「口を閉じる」という結果だけを見るのではなく、「なぜ口が開いているのか?」を考えることが大切です。
お子さんのお口は、身体の成長とともに変化していきます。
「お口ぽかんが気になる」「口呼吸をしているかもしれない」「舌の位置が気になる」「歯並びも心配」など、少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
お子さんのお口ぽかん・口呼吸が気になる方へお口の状態を確認しながら、お子さんに合った方法を一緒に考えていきましょう。
小児矯正の無料相談も随時実施しています。

こばとこどものはいしゃさん
院長 長嶺 真理絵
保育士資格保有
日本顎咬合学会所属
日本小児歯科学会所属




